八月六日上々天氣/長野まゆみ
文庫が発売されていて、夏だったので、思わず手に取りました。
タイトルから、何が題材なのかはわかるんですが、そのものについての詳細については描写されていないです。子供の頃に読んでずーんと来た「ふたりのイーダ (講談社青い鳥文庫 6-6)」と印象が近かったな。
昭和二十年八月六日のヒロシマに何があったのかという知識があって読むので、非常に胸の奥がぎゅっとなる。何度も見た映像が重なる。当り前にこういう日常が、その瞬間までいくつもきっとあったはずなのだと思うから余計に。