恋にうつつのCrazy

神山智洋くんを全力で応援しています。

Tough Weeds*覚書(2幕前半/感想編)

今更書いてる松竹座覚書、更に続きます。今回は2幕前半(芝居部分)の感想。

あらすじについては別エントリで書いていますので、観てない方はそちらを先に読まれた方がわかりやすいかと思います。

 

ネタバレ配慮は必要ないのですが、非常に長いので続きに隠します。

 

  

【BIG GAME(バラード)】

二幕は、花道のセリ(スッポン)からシュン(淳太)がセリ上がって来て「BIG GAME」のバラードver.を歌い始めて幕が開きます。緞帳が上がったステージにはケッペキ(菊岡)が体育座りしていて、もう一人誰か(オイ)がいたんですが…カラス(伊藤)だったかなぁ。

シモテの客席通路をレン(龍規)が歩いて出てきて、カミテの1階桟敷のステージ寄り出入り口からリュウジ(照史)がトシローの手紙を持って読みながら登場。この時、リュウジの表情が何かを強く誓うようないい表情してました。

全員が揃ったところで、実はくず鉄がトシローから貰った鉄屑(鎖)を胸ポケットに入れてます。

 

【脱獄計画】

シュンが考えた計画を、皆に話す場面。それぞれの特技を活かした役目を割り振っていくのだけれど、独房に入ってくれとリュウジとタイソン(文一)に言った後、二人が「喧嘩するか」と言いながら笑って、Z房の挨拶でもある手をクロスさせるように合わせる仕草をするのが好きだったなー。

 

【準備】

それぞれが準備をしていく場面で、独房に入ったリュウジとタイソンは見回りの時間と回数を覚えるのだけれど、見回りに来る看守のうち一番後ろを歩いている達郎が毎回変なコスで出てくるというお遊びがあって、ヒヨコの着ぐるみ・パツパツの黒いレザーのショートパンツ・メイド服なんてのがありました。メイド服の時は、「あれ、誰や」って言うリュウジの問いにタイソンが「俺が狙ってる子や。萌え~~~(地を這うような極太の低い声で)」って言うやり取りをしてた…狙ってるんや(笑)。

そして、この二人の役目は「見回りの人数と時間の間隔を覚える」なのだけれど、10分おきに2人というのが「覚えられへん…」と言うタイソンのオツムの弱さがあまりにかわいかった。←タイソンに弱過ぎ(笑)。

ケッペキは、トイレの配管を辿って地図を作る役目なので、看守(千崎)が使った後のトイレから顔を出して「出るトコ間違った~」と言って引っ込めるのだけれど、千崎とアドリブを色々と入れていて、これが後にケッペキを助けに来るナチ(神ちゃん)への振りになったりもしていました。

 

【決行】

Z房全員が脱獄を決行し、4人ずつに分かれて倉庫の前で落ち合うことにして別々に逃げることにしたところにR房のメンバーが来て脱獄のサポートをする事を告げるんだけれど、最初に「お前ら相変わらずアツい事してるやんけ」と出てくる重岡がかっこよすぎて困るよね。ホントね。何が困るって、ウチの相方がでれでれするんですもん(笑)。

ソラの作った合鍵はハートが付いてて、何だかズルいです。このハート泥棒が!…シラフでこういう事言いたくなるよね、あの子ね(責任転嫁)。

テツ(竹本)とミナミ(新垣)はコンビ扱いだったのだけれど、テツが「優遇されてきたけど、これで終わりか~」と言い、それに対してミナミが「アホ、そんなんいらんわ」と言い返すんだけれど、テツは優遇がなくなるの厭そうだよね。ちょっとスネてる感じがかわいいったら。って言うか、この子は一体何の罪で服役しているのか不思議で仕方ないよ…。

この場面の最後、ナチ(神ちゃん)が、Z房のメンバーがいる方は見ないで「喧嘩する相手がおらんなんのは寂しいねんけどな…逃げ切れよ」って言うんだけれど、この「…」が非常にかっこよかったんだよー。ここのセリフの言い方は泣きそうなくらいに大好きだったな。毎回、間がちょっとずつ違っていたんだけれど、長く溜めてからぼそっと「逃げ切れよ」って言った回がツボど真ん中でした。めちゃめちゃカッコ良かったんだよー。

R房のメンバーは3人ずつ2つのセリの上にいたんだけれど、ステージ上に看守たちが現れて、Z房を逃がすためにR房の6人が看守との乱闘になるのね。ナチは上記のセリフを言ったら対峙する看守に中指立ててちょいちょいって挑発するの!この仕草がちょーちょーワルくてきゅんきゅんしてたなんてまさかそんな…挑発されてみたいなんてまさか…えへへ。

この後、セリから飛び降りて看守たちと乱闘になるのだけれど、飛び降りたところで一度ストップモーションになって「ありがとう!」と言うZ房メンバーのセリフがかぶるのね。ナチは看守の拳を掌で止めるポーズで止まるのがデフォルトだったんだけれど、日によっては看守の繰り出した拳の手首を掴んで止めてたりしました。

そしてこの場面の覚書がナチに偏っているのは、単純にナチしか見られなかったからです…とほほ。

 

【タイソン・カイト】

ここのタイソン、男前過ぎてさ。何度「惚れてまうやろー!」と心の中で叫んだことか。入り口を閉める時の背中がめちゃめちゃ良いの。セリフもいちいちカッコ良くて参りました。降参!

他の3人を行かせて自分ひとり犠牲になって看守たちを足止めしているタイソンのところに助っ人に来るのはカイト。タイソンと対立している設定だった事もあって、助けに来た時に「オマエとは決着つけなあかんからな」と言うんですよ。タイソンはあっちでもこっちでも決着つけなあかん相手がいて大変だなと(笑)。

 

【ケッペキ・ナチ】

ケッペキはリュウジと逃げているのだけれど、ケッペキが吹っ飛ばされて一人になったところに看守が殴りかかって来て、そんなタイミングでケッペキが解けた靴紐に気がついてしゃがみ込んだものだからラッキーにも避けられる。そして次に襲い掛かってきた看守には「あっ!」と遠くを指してよそ見をさせようとして失敗し、殴られそうになった所にナチが現れてケッペキを助ける…という流れです。

助けたケッペキに「早く逃げろ!」とナチが言うんだけれど、ケッペキは行きかけて戻って来て、ナチが押さえている看守の目を突くという非常に卑怯な(笑)事をするんだけれど、その場面でアドリブを仕込んでいる事がありました。

ケッペキが準備の時にトイレから頭を出すところで、看守役の千崎がトイレットペーパーをトイレに入れて、それを手に持ったケッペキが「お手紙貰った~」って言うネタの日に、ケッペキが目を突く代わりに手に持ってたトイレットペーパーの切れ端を看守に投げ付けて逃げて、その看守を抑えてたナチは「おーい、お手紙お手紙っ!」と慌てながらその手紙(笑)を回収してハケて行きましたよ。慌てっぷりが凄かったんだけど、アレは打ち合わせなしだったんだろうか…。

 

【くず鉄・アオノ】

カラスたちがやられそうになり、くず鉄が花道から走ってくるアオノを「早くぅ」と呼び、アオノが看守たちをやっつけるんだけれど、その時その後ろでくず鉄が「えいっ、えいっ、えーい!」なんてかわいい掛け声でアオノと同じ動きをしているのが非常に可愛いんだよね。そしてアオノが看守をやっつけたら「やったぁ」とガッツポーズ。なんて可愛いんだろうこの子。余り役には立ちそうにないけど、これだけ可愛けりゃなんだか許せる気がするもん(笑)。

 

リュウジ・テツ&ミナミ】

リュウジが乱闘中にテツが助っ人に来て、リュウジの事を最初の自己紹介で名乗ったアドリブの名前で呼んであげるんだよね。一幕の食堂の場面ではその自己紹介で名乗った名前を否定するんだけれどね。

そして「ここは俺に任せろ!」と言い、看守に「そんなん当たらんわー」と言って一発目のビンタはしゃがんで避けるのだけれど、二発目が思い切り頬にヒットして「いったーい。当たったぁ~」と言いながらぺったーんと脚を前に投げ出して座って、手を頬に当てて頭を振ってイヤイヤイヤってしながらバタバタしてて、いやだから何でこの子刑務所入ってんの?と不思議で不思議で(笑)。

そんなじたばたしているテツの頭をポンっと叩いてリュウジはハケるんだけれど、ポンっとされたテツがきょとんとキョロキョロしていて本当に可愛くてさぁ…カミテに入った時に悶えるのを我慢するのが大変でした…いやホントにマジでマジで!

その後、ミナミがやって来ると兄貴分(だと本人はきっと思ってる)としてテツは立ち上がって「ここは俺が片付けた!行くぞ」って言うんだけれど、基本はそれを聞いたミナミが「おー!」って拳を振り上げて付いて行く、という流れだったんだけれど、ここもアドリブが入るようになって来て、

「惚れてまうやろー!」

「嘘ってバレバレや、ばぁぁか!」

なんてパターンもありました。二人で「おー」ってやるのも可愛かったんだけど、個人的には「嘘ってバレバレや」のドSなパターンが非常にツボだったなぁ。新垣のキャラが早く全開になる日が待ち遠しいです(笑)。

 

【レン&ノリ・ソラ】

もーーーっ!ここのソラの登場は本当に、本当にこの子は去年まで小学生だったの!?と問いただしたい(誰を…)衝動に駆られましたよ。怖い、怖いよこの先の成長がっ。「ちょろいちょろい」の言い方とか本当に何ていうかいやらしいのよ(褒めてます)。帽子脱いだ時に髪をかきあげる仕草は、分かっててやってるんだったらホントにあの子怖い。無意識であって欲しいわ…。

1度、セリフを噛んでしまった事があって(ここのセリフは確かに言い辛いよなー「所長室」とか)、その時自分でも思わずちょっと笑っちゃってるのを見た時には実年齢を思い出しましたけどね。

 

【カラス】

合流した後、カラスが「俺の出番か」と言い、わざと捕まって情報を流して撹乱する作戦に出るのだけれど、この時にカラスが所長と話している場所から離れたシモテの物陰に4人が隠れてカラスの言葉を聞いてます。カラスが「情報を話す」と言っているのを聞いて「ええーっ」と立ち上がってしまうくず鉄のオツムの弱さは愛すべきおばかっぷりだよなぁ。ま、ちょっとイラっとするタイソンの気持ちも分かるけどさ(笑)。

この時、Z房のブレインであるシュンが何か思案する表情でカラスの言葉を聞いているんだけれど、最後まで聞かずに「行くぞ」と皆を先導するのが素敵なんだよねー。結局、カラスが情報として何を話すかを聞かずに決意するシュンがカッコイイんだよ。

結局、カラスは看守に嘘をついてて、シュンはカラスが言った「俺を信じてくれ」の言葉通り、自分たちを裏切らないと信じて予定通りの行動を取っています。

カラスの情報が嘘だったと分かった看守長がカラスを警棒で殴りつけるのだけれど、ここのカラスの叫びが活きるエピソードがもう少しあれば良かったのになーとちょっと残念。カラスが嘘つくのって、最初にケッペキにトイレがどこにあるか聞かれたところだけだからね。人数が多いし決して長くない時間の中じゃ難しいんだろうけれど、もうちょっと「カラスは本当の事を言わない」という印象が残るようなエピソードが欲しかったよなぁ。

 

【西門】

リュウジがサッカーボールで監視塔のブレーカーを狙う時、凄く震えてるんだけどちゃんと決めるんだよね。あの場面の時は、よく中居が言う「スターはここで決めるんだよ」っていう言葉を毎回思い出してました(笑)。

くず鉄が撃たれた後、ぐったりと倒れるんだけれどこの時の瞳を閉じた顔がすっごく綺麗でねぇ…黙ってたらめちゃくちゃ綺麗だよあの子(←何気に失礼)。

ピンチになったところで、佐久間が看守の振りをして潜入捜査していた刑事だと身分を明かすのだけれど、ジャケットの内ポケットから警察手帳を出そうとして引っかかってなかなか出せず、更にはピストルももたついてしまった事があって、見ていてヒヤヒヤしました。こういうトラブルの時焦っちゃうと余計にうまくいかないんだよね…。何とかこの日も所長を逮捕できて良かったよ(笑)。

 

【丘の上】

そして1年後、なんだけれど。

1年くらいでZ房の子たちみんな出所してるし、ケーキ屋はオープンしてるし、ジャパネットカラスだし…恩赦でもあったんでしょうか。そしてなぜ優遇されていたはずのR房の皆は、まだ出所してない感じにR房ツナギなんだろう。そもそも、R房のおぼっちゃんたち(金持ちの子、という設定だもん。おぼっちゃんだよね?)、お金で解決できなかったんだろうか、とか言っちゃダメなんですよね、そうですよね。

そうそう、タイソンはプロボクサーを目指してプロテストを受けて結果待ち、という設定になっていて、ここの衣装は黒タンクだったのだけれど、1度ジャージの上下だったことがあってさ。何でだよ!って思っていたら(肩甲骨好きとしてはタンクの背中大好きなのですよ、ふふ)、その次の回の公演のMCで「1幕と2幕の間に食べ過ぎて腹が出てしまったからタンクで出られなかった」と言ってました。あはははは。

くず鉄は、ぶりっ子でキュートなでっかい子だったのに、派手な柄シャツ+ストライプスーツ+ジャラジャラアクセでチャラ男…。そりゃ出てきたら「あっこの橋(ナンパ橋)に仲間がおったやろ」なんて言われますよ(笑)。でも、そこで「くず鉄、キャラ変わり過ぎや」って突っ込まれて返す「最近、お金持ちになったからぁ」ともじもじ言う姿はやっぱりかわいいんだよー。え?かわいかったよね?←この人、実は薫太にも結構甘いんで冷静な判断ができてない可能性があります…。

お芝居パートの最後は、リュウジ始まりで「鼓動」を歌って終わります。

サビのところで、花道をR房のメンバーが歩いて出てくる。先頭がナチ(神ちゃん)。

全員が花道を渡り切って舞台のシモテのところに並んで立って、6人で決めポーズ。公演最初の頃はバラバラのポーズだったのだけれど、途中から全員のポーズを揃えるようになりました。拳作ったり、ピースしたりと毎回違ったんだけれど、打ち合わせしてるんだなーと思ったらそれだけでかわいくて仕方ない。←末期。

しかし、神ちゃんは「空」って歌詞の時に、上を指差したり、「星を数えてみようか」で指折って数える仕草してたりと、結構激しく動いてました。かわいかった(結局いつも結論はそれ)。あ、Big Gangsの皆さんも結構その場で激しく手振りになってたりしてたなぁ。踊り子は熱唱するとつい動いちゃうんだろうか…(笑)。

そして最後に、リュウジが「トシロー、お前、天国で笑えてるか?」って言うんだけれど、実はこのセリフにいつも泣かされそうになってました。

リュウジが入って来て「辛い時こそ、笑わな」と言った時、最初に「笑った」のがトシローだったんだよなと思うとね、うるっとくるんだよ。ちゃんとその設定が活きてて繋がるんだもんなーずるいよなーキミくん(原作者)。

 

全体を通して、とにかく「キミくん節」だなぁと思う作品でした。キミくんの作品に共通する、何ていうか、ぎゅっと来る切なさみたいなもの(アメちゃん、おにぎし、413man)に弱い私には割とツボが多かったのだけれど、苦手な人はダメな部分が沢山あったのかもなーと思います。

座付き作家がアテ書きしたに近いキャラ設定というのも良かったよなぁ。ファンが見たい姿と大きく剥離していなかった気がします。

まぁ、R房メンバーに関しては直接本人のキャラを知っているワケではなく、資料として「サムライ転校生」を見たんだろうなという感じだったけれど、それは仕方ないかな。まぁ、そもそも「サムライ転校生」のキャラも、ドラマスタッフがWESTのユニコン見て設定してるワケなので資料として間違ってないよね。

そして観れば観るほど、本編で描かれていないエピソードを勝手に付け足したくなるような作品でした。例えばタイソンとシュンが最初にZ房で出会ったときどうだったのかなーとか、Z房・R房のメンバーはそれぞれどうしてこの少年院に入れられたのかとか、サイドストーリー作ってノベライズしたくなるようなね。ちょっとだけ設定のチラチラ見える加減が絶妙だったのかもしれません。

 

「鼓動」が終わったら、そのままショータイム突入。

そのショータイム部分は、また別で書きます。